日本放射線技術学会の公式ジャーナルって知っていますか?

― 実は“無料英文校正”まで付いてくる、かなり穴場のジャーナルです ―
放射線治療・医学物理・画像・AI研究をしていると、
- 「まず何に投稿する?」
- 「英語が不安」
- 「掲載料が高い」
- 「IFは?」
- 「会員じゃないと無理?」
という話になる。
そこで意外と知られていないのが、
日本放射線技術学会 の公式英文誌、
Radiological Physics and Technology
(通称:RPT)
である。
これは、
- 日本放射線技術学会
- 日本医学物理学会
が共同発刊している英文誌で、出版社は Springer。
実は「英文校正無料」
これ、かなり驚かれる。
RPTでは、
JSRT会員向けに、
英文校閲サービスが無料
で提供されている。
しかも、
単なるテンプレ修正ではなく、
“RPT投稿前提”
の英文校閲サービスである。
つまり、
- 英語が不安
- 初めての英文論文
- 医学物理系で海外投稿経験が少ない
という人にはかなり強い。
最近は英文校正だけで、
数万円〜十万円近くかかることも珍しくない。
それを考えると、
「学会として論文育成を本気でやっている」
とも言える。
ただし注意点もある。
このサービスは、
「RPT投稿目的限定」
であり、
他誌投稿目的では利用できない。
インパクトファクター(IF)は?
RPTは長年、
「IF取得前の実力派ジャーナル」
という立ち位置だった。
しかしついに、
Clarivateから正式にIFが付与された。
2022年の初回IFは、
IF 1.6
であり、
2023年はさらに上昇し、
IF 1.7前後
まで伸びている。
放射線技術・医学物理系としては、
決して悪くない。
むしろ、
- 国内学会系
- 英文誌
- physics + technology領域
として考えると、
かなり健闘している。
投稿料は?
ここも実は良心的。
JSRT会員が筆頭著者
→ 基本無料。
非会員筆頭著者
→ 投稿料 6,500円。
最近の国際誌では、
- APC 20万〜50万円
- OA mandatory
- “掲載商売化”
している雑誌も多い。
それを考えると、
RPTはかなり投稿しやすい。
投稿資格は?
基本的には、
会員でなくても投稿可能
である。
ただし、
非会員筆頭著者では投稿料が必要。
逆に言えば、
「まずRPTに出したいからJSRTに入会」
という人も普通にいる。
特に、
- 若手技師
- 医学物理士
- 放射線治療系研究者
- AI研究者
にはかなり相性が良い。
どんな論文が多い?
RPTは非常に特徴的で、
単純な臨床腫瘍誌とは違う。
多いのは、
- 放射線治療physics
- dosimetry
- QA/QC
- AI
- image processing
- CBCT
- MRI
- detector
- Monte Carlo
- workflow
- radiomics
など。
つまり、
“技術寄り”
である。
逆に言えば、
医学系総合誌では刺さりにくいテーマでも、
RPTでは評価されやすいことがある。
実は、放射線治療医にも相性が良い
これも重要。
最近の放射線治療は、
- Adaptive RT
- AI contouring
- CBCT
- deformable registration
- radiomics
- workflow optimization
など、
physicsと技術の境界が曖昧になっている。
つまり、
“臨床だけ”
ではなく、
“技術理解”
が重要になっている。
そのため、
- SBRT workflow
- image guidance
- planning comparison
- AI segmentation
- dosimetric study
などは、
RPTと非常に相性が良い。
“英語論文の入口”として優秀
個人的にRPTの強みはここだと思う。
いきなり、
- International Journal of Radiation Oncology Biology Physics
- Radiotherapy and Oncology
- Medical Physics
へ行くと、
ハードルは高い。
しかしRPTは、
- 英文校閲支援
- 日本人研究者が多い
- 技術系テーマが強い
- physics寄りを理解してくれる
という特徴があり、
「最初の英文誌」
として非常に良い。
理論と臨床は違う
最近は、
- APC高騰
- OA圧力
- predatory journal
- AI乱立
などで、
論文投稿環境がかなり複雑になっている。
その中で、
- 学会支援
- 英文校閲
- 技術系理解
- physics文化
を持つRPTは、
かなり貴重な存在になっている。
特に日本人研究者にとっては、
“英語論文を書く文化”
を育てる意味でも価値が大きい。
まとめ
Radiological Physics and Technology は、
- 日本放射線技術学会
- 日本医学物理学会
共同の英文誌であり、
- IF取得済み
- 英文校閲無料(会員向け)
- 投稿料が安い
- physics・AI・workflowに強い
という特徴を持つ。
特に、
- 放射線治療
- 医学物理
- AI
- imaging
- workflow
研究を始めたい人には、
非常に良い投稿先候補になり得る。
「英文論文は敷居が高い」
と思っている人ほど、
一度RPTを見てみる価値はある。


