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英語が話せなくても海外留学できる?放射線治療医が伝えたい本当の話

医学英語は一般英語より簡単?

英語が苦手でも留学をあきらめる必要はない

若い先生や学生から、よくこんな相談を受けます。

「英語が話せないので、海外留学は無理だと思います。」

私は、そのたびにこう答えます。

「本当にそうでしょうか?」

もちろん、海外生活では英語が必要です。

しかし、医学研究や放射線治療の現場で使う医学英語と、日常会話で使う一般英語は、実はかなり性質が違います。

そして意外なことに、多くの医師にとっては医学英語のほうが理解しやすく、話しやすいのです。


一般英語は意外と難しい

例えば海外で夕食に行くと、

“I’m starving.”

“Sounds good.”

“No worries.”

“You nailed it.”

こんな表現が普通に飛び交います。

学校では習わない言い回しやスラング、ジョーク、文化的な背景を知らないと理解しづらい表現も少なくありません。

映画やドラマを見ても、

「英語は聞こえるけれど意味が分からない」

という経験をしたことがある人は多いでしょう。


医学英語は驚くほどシンプル

一方で、学会やカンファレンスではどうでしょう。

“The local control rate was 92%.”

“Overall survival was significantly improved.”

“Grade 3 toxicity was not observed.”

“We performed SBRT in five fractions.”

こうした表現は、論文を読んでいる人ならほとんど理解できます。

難しいスラングもありません。

文法も比較的シンプルです。

専門用語も世界共通です。

つまり、

論文を読める人ほど、医学英語は聞き取りやすいのです。


放射線治療は特に世界共通

放射線治療には共通言語があります。

  • GTV
  • CTV
  • PTV
  • OAR
  • DVH
  • BED
  • SBRT
  • IMRT
  • VMAT
  • Adaptive RT

これらは日本でも海外でも同じです。

「Planning CT」

「Dose constraint」

「Local recurrence」

「Image registration」

なども、日常的に使われる言葉です。

海外施設を見学していても、

専門用語が分かれば、

意外なほど会話についていけます。


論文を読んでいる人ほど有利

英語論文を毎週読んでいる人は、

すでに医学英語を毎日勉強していることになります。

論文に書かれている表現は、

学会発表でも、

ディスカッションでも、

そのまま使われています。

例えば、

“In our institution…”

“We observed…”

“Our results suggest…”

このような表現は、論文にも学会にも頻繁に登場します。

つまり、

論文を読むことは、英会話の勉強にもなっているのです。


留学で一番大切なのは英語ではない

もちろん、英語力は高いほうが良いでしょう。

しかし、留学先で本当に評価されるのは、

英語ではありません。

  • 良い研究テーマを持っているか
  • データを解析できるか
  • 新しいアイデアを出せるか
  • チームに貢献できるか

こうした能力です。

英語は、その能力を伝えるための「道具」にすぎません。


実際には何とかなる

多くの日本人医師は、

「完璧な英語を話さなければならない」

と思い込んでいます。

しかし海外へ行くと、

英語が母国語ではない研究者がたくさんいます。

ドイツ

フランス

イタリア

中国

韓国

スペイン

ブラジル

世界中の研究者が、

それぞれのアクセントで英語を話しています。

重要なのは、

完璧な発音ではなく、相手に伝えることです。


AI時代はさらに追い風

現在は、

  • AI翻訳
  • リアルタイム字幕
  • 音声認識
  • 英文添削
  • プレゼン練習ツール

などが充実しています。

昔より、

留学へのハードルは確実に下がっています。

だからこそ、

英語を理由に留学をあきらめる時代ではありません。


私が若い先生に伝えたいこと

留学は、

英語を勉強しに行く場所ではありません。

世界中の研究者と議論し、

新しい考え方に触れ、

研究の進め方を学び、

一生付き合える仲間をつくる場所です。

英語は、

そのための「パスポート」のようなものです。

そして医学英語は、

皆さんが思っているより、

ずっと簡単です。


さあ、留学を。

もし、

「英語が苦手だから海外は無理」

と思っているなら、

その考えは今日で終わりにしてください。

論文を読める。

学会に参加している。

放射線治療を勉強している。

それだけで、

あなたはすでに医学英語の土台を持っています。

最初は聞き取れなくても構いません。

話せなくても構いません。

大切なのは、

世界へ一歩踏み出すことです。


まとめ

一般英語と医学英語は、似ているようで大きく異なります。

日常会話ではスラングや文化的背景が理解を難しくする一方、医学英語は専門用語や表現が世界中で共通しており、論文を読んでいる医師ほど理解しやすい特徴があります。

留学に必要なのは、完璧な英語力ではありません。

研究への興味、臨床への情熱、そして世界から学ぼうとする姿勢です。

英語はその思いを伝えるための手段にすぎません。

だから、

英語を理由に留学をあきらめないでください。

世界には、あなたの研究や経験を必要としている仲間がいます。

装置ではなく戦略。

高精度ではなく患者利益。

そして、世界を知ることは、必ず日本の患者さんへの医療にもつながります。

理論と臨床は違う。

最後は人間。


参考文献

  • American Society for Radiation Oncology Annual Meeting
  • European Society for Radiotherapy and Oncology Congress
  • European Society for Medical Oncology Congress
  • American Society of Clinical Oncology Annual Meeting
  • 各学会の教育セッション、英語プレゼンテーション資料

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